私は、日本酒が好きだ。お酒全般好きだけど、特に日本酒とビールが好き。(躰には悪いかもしれないけど)日本酒検定 3級を持っている (笑)
すっきりとした中に、ほんのりとした甘みや酸味。また、きりっとした辛口の飲み口、しっかり目の米の甘みと旨味 など色々な日本酒があり、それぞれおいしい。どうやって、お米からこんなに美味しいものができるのか。
先日、ある酒蔵を訪問し、見学させてもらった。その酒蔵は、少人数での手づくりをしており、造っている石高(製造量)も多くはない。今は、酒造りのピーク時期ではないので、造っているところそのものを見ることはできないが、造りの工程に従って、説明してもらいながら見せてもらった。
特に印象的だったのは、①酒造りって、「洗米(せんまい)」と「浸漬(しんせき:コメに水を吸わせる工程)」がとっても大事で、これがうまくいかないと酒造りそのものがうまくいかない、という話だった。一般的には、「一麹(いちこうじ)、二酛(にもと)、三造り(さんつくり)」と言われるが、その更に前提といえるような工程が洗米と浸漬なのだと思う。そして、②特に手づくりだと、自然を相手にしているので、まったく同じようにはできないという話だった。そもそも米が毎年違う。気候はもちろん違う。日によって、年によって。コントロールしにくい微生物を扱う。本当に蔵に寝泊まりして、定期的に様子を見ながら、状況の変化に敏感に対応することも必要ということだった。また、こんな話も聞いた。③酒造りって洗浄が大切で、常に徹底的に洗浄している。洗い物が仕事みたいな感じ。とも言っていた。目立たないところではあるけど、こういったことを大事にするかどうかが、目に見えない微生物(酵母や麹菌)を扱うがゆえに、すごく重要なのだろうなと改めて思った。
そんな大変なことを、、、という感じがする。そんな中、先日 NHKの『新プロジェクトX〜挑戦者たち〜』で福島の酒蔵の復活劇が放送されていた。見てない人もいると思うが、周囲から認められていなかった福島の酒蔵が、何とかしようと県内の蔵同士(競合)で勉強会的なものを立ち上げ、そこに県による科学の力も加味し、全国で金賞が最も多い県になることができた。そんな最中に東北の震災、絶望的な状況から、お互いが力を合わせながら、また復興していく。というようなストーリー。
色々な点が面白かったが、
① 異質なもの同士が垣根を越えて、オープンにやり取りをする
② いいものを造るため、経験に科学を加味し、進化し続けようとする
③ 感謝、助け合い、情熱
そんなところが、よかった。
一般的に、ビジネスの世界でも、様々な異なる経験や知見を持つ人たちが協力し合うことは難しいと思う。上記の①の難しさ。でも、ここで実現できたのは、一つには、チーム意識・・・つまり、うちの蔵が、だけではなく、福島の酒がバカにされている。そこを脱したい。共通の目的が存在したということがあると思う。
そして、②にも関連するが、小さな成功の積み重ねが、それを推進させていったように感じる。ちょっとした他者のアドバイスが役にたった。ちょっと違うことをやってみたことでうまくいった。そういったことがドライブをかけているように思う。
最後は、③感情の部分。やはり人を動かすのは「感情」、それは、思い、情熱、感謝、誇り、口惜しさ、色々な形であらわされる。特にこれらが、使命感や利他の心となっていったときに、自分だけでなく、周囲の人にも影響を与えるような感じがする。最初に話をした酒蔵見学の時、案内してくれた女性は、すごく元気でそう見えなかったが、後期高齢者と自分で言っていた。でも、彼女は、活き活きしているように見えたし、日本酒とこの酒蔵が本当に好きなんだなと感じさせる人だった。
各地の酒蔵も、ビジネスと同じで、後継者不足等あって、廃業の危機にさらされているところも多い。そういった中で、復活蔵の話も時々聞く。でも、頑張ってほしい。
日本人でよかった。こんなにいろんなお酒(日本酒)が身近で飲めるなんて、なんて幸せな国に住んでいるんだろう、と思ってしまう。

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