かつて、お客様(ある大手メーカーの地域販社の社長)と話しているときに、こんな話を聞いた。結構面白い(というと失礼だけど)話しだったので、メモしておいた。
・今まで部下を怒ったことがない。皆 自分より優秀。
・自分は能力がないので、全部部下にやってもらう。ダメだったら、自分が責任をとる。
・怒ったことはないけど、ほったらかしにしてはダメ。常に声をかける。
・能力が同じなら、いざという時、自分を助けてくれる人が1人より20人いる人の方が成果を出せる。だから人は大切にしないと。
・ 基本的なことができていれば、自然と業績は上がってくる。挨拶もきちんとできないのに、難しいことをやってもダメ。
すべて、その通りというつもりはないが、私が一番印象に残ったのは、「能力が同じなら~」というやつだ。当たり前といえば当たり前だが、当時の私は、そんなことを考えたことがなかった。もちろん、人より抜きんでるために、周囲の人を大切にするわけではない。そういったことは、見透かされる。周囲の人を大切にする人は、結果として、その人を助けてくれる人が増えるのだと思う。
もう一つ、こんな話もある。
若い頃は、自分の上の人、例えば上司、先輩が自分を助けてくれる。だから、数多くの上の人から認められ、好かれ、サポートしてくれる人の方が成果を出し、出世する。でも、だんだん年をとり、自分が組織の上位者になってくると、今度は自分の部下・後輩がどれくらい自分のことを支え、サポートしてくれるかが重要になる。若い頃からずっと変わらず、上の人にしか目を向けないでいると、自分より下の支援者は少なくなる。時々、上位者はとても大切にするが、下位者には、めっぽう厳しい人を見かける、、、その場合、極端なケースでは、部下は表面上、上司に対して、上位者として大切に接してくれても、内心はその反対だったりする。そして、それはまさに、いざという時に表面化する。
人の上に立つ人は、人間性が大事とも言われるが、まさにそうだと思う。この人のためになんとかしたいと思う、この人に世話になったな・育ててもらったなと思ってくれる部下・後輩がどれくらい存在するか、、、1人なのか20人なのか、、、書いている自分も少し背筋が寒くなる (笑)
実際、自分もいつも思っていた。かつての:前の部門(拠点)の部下には、申し訳ないことをしたな、、、次に転勤すると、また思った。前の部門(拠点)の部下には、申し訳ないことをしたな、、、もっと色々できたのではないか、、、その繰り返しだった。
そういった中でも、今でも関りを持ち、接してくれているかつての部下・後輩、そしてお客様、上司・先輩、多くの人たちに感謝!
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