教育はローリスクハイリターンの投資

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 何年か前の話。
ある女性とお会いした。場所は、先輩コンサルタントの会社の打合せ室。その方は、その先輩コンサルタントが15年に渉って、コンサルテーションを行っていた会社の幹部だった方で、今は引退して主婦に戻っている。(Aさんとここでは呼ばせていただく)Aさんは、先輩の会社の近くに来られたので、たまたま寄られたのだ。先輩コンサルタントは、Aさんを我々に紹介してくださった。
 Aさんから、先輩コンサルタントの仕事とAさんのいた会社の変化についての話を伺った。もともと、Aさんと先輩コンサルタントは、高校の同級生。Aさんは、ある地方都市のオーナー会社が東京に営業所を出すときに、そこで働くことになったらしい。それが15年前。専業主婦だったAさんが会社に入って、教育の必要性を感じたときに、たまたま思い出したのがその先輩コンサルタントだった。そして、その先輩コンサルタントに社員教育の依頼をした。ご本人は、笑いながら話しておられたが、自腹でそのお金を出されたとのこと、、、「だって、どうやって会社からそういったお金を経費として出してもらうか、知らなかったんですもの(笑)」。そのうち、社員教育は東京の拠点から本社、全社に展開し、その間にその会社の規模も数倍になっていった。
 Aさんの話で印象的だったのは、「一番勉強になったのは、役員だったんじゃないかしら。だって、役員はどんな研修でも必ず参加するようにしていたから。」「うちの会長は、中小企業にとって教育は、ローリスク・ハイリターンの投資だ。と言っていたわよ。」
 よく経営資源は、ヒト、モノ、カネ、情報、ノウハウ・・などと言われる。その中で「ヒト」への投資がどういうものか?その会社では、ヒトが変わることによって、会社の様々な部分に変化が生じたと聞いている。設備投資などに比べたら、人材投資の額はそれほど大きくない。しかし、非常に大きなものを生み出す可能性を秘めている。

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